訪問看護ステーションの承継において、もっとも大切なのは「人への配慮」です。
経営者様にとっては事業の継続性が課題ですが、スタッフや利用者様にとっては「日々の安心した生活の継続」が何よりも重要となります。
ここでは、スタッフと利用者に配慮しながら円滑に承継を進めるためのポイントを整理いたします。
スタッフへの配慮
① 不安を軽減する情報共有
承継の話を耳にしたとき、スタッフが真っ先に感じるのは「自分の雇用は守られるのか」という不安です。
承継の大枠が決まった段階で、できる限り誠実に情報を伝えることが大切です。
② 雇用条件や待遇の引き継ぎ
スタッフが安心して働き続けられるよう、給与・雇用条件・勤務環境の継続性を確認することが重要です。
事前に承継先企業とすり合わせを行い、条件が大きく変わらないように調整しておくと良いでしょう。
③ 働きやすい職場環境の維持
承継によって組織体制が変化する場合もありますが、現場スタッフが業務に集中できる環境を守ることが、利用者へのサービス品質にも直結します。
利用者への配慮
① サービスの継続性を重視
利用者様にとって最も重要なのは「これまで通りのケアを受けられるかどうか」です。
看護師やリハビリ職が変わらず訪問できる体制を整えることが、利用者の安心につながります。
② 信頼関係の維持
利用者様やご家族は、これまで築いてきたスタッフとの信頼関係を大切にしています。承継の際には、「人が変わらない」「ケアの質が変わらない」ことを丁寧に説明し、不安を取り除くことが大切です。
③ 説明責任を果たす
事業承継に伴い、利用者やご家族から質問を受けることもあります。その際は、承継の目的や今後の体制について誠実に説明し、理解を得ることが円滑な承継につながります。
承継を円滑に進めるための工夫
段階的な情報開示
急な発表は不安を招きます。準備段階から計画的に進めることが大切です。
承継先との十分な調整
スタッフや利用者にとって違和感のない引き継ぎを実現するために、承継先企業と細やかにすり合わせを行いましょう。
経営者自身の想いを伝える
「この承継は事業のため、利用者のため」という経営者様のメッセージがあると、スタッフや利用者も安心して前向きに受け止めてくれます。
承継成功のためのチェックリスト
| チェック項目 | ポイント |
|---|---|
| スタッフへの情報共有 | 不安を与えないよう、適切なタイミングで説明を行っているか |
| 雇用条件の確認 | 承継後も給与や勤務条件が大きく変わらないよう調整しているか |
| 利用者への説明 | 利用者やご家族に、承継後もサービスが継続することを丁寧に伝えているか |
| サービスの継続性 | 担当スタッフやケア内容が急に変わらないよう体制を整えているか |
| 承継先との調整 | スタッフ・利用者にとって安心できる体制を承継先と十分に話し合っているか |
| 経営者の想いの共有 | 「事業を未来につなぐ」という経営者自身の考えを、スタッフ・利用者に伝えているか |
まとめ
訪問看護ステーションの事業承継は、単に経営を引き継ぐだけではありません。
スタッフが安心して働き続け、利用者が安心してサービスを受け続けられることが、円滑な承継の鍵となります。
経営者様が培ってきた信頼や想いを、承継先とともに丁寧につなぐことこそが「成功する承継」の第一歩です。
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「大切に築いてきた想いを未来につなげたい」――その願いを尊重しながら、最適な承継の形をご一緒に探してまいります。どうぞお気軽にご相談ください。
株式会社M&Aスタート 代表 東海林希亜


